
住まいを購入するとき、ほとんどの方が住宅ローンを組みます。ただ、ここ数年で住宅ローンを取り巻く状況は大きく変わりました。長く続いた超低金利の時代が終わり、金利が上がる局面に入っています。
「金利が低いうちに借りよう」という考え方が通用しにくくなった今、住宅ローンはどこを見て選べばよいのでしょうか。高崎市で不動産の売買・仲介を行う東宝コーポレーションが、5つのチェックポイントに整理してご紹介します。
※2026年9月時点の情報です。金利や制度は変わりますので、最新の情報は各金融機関や公式サイトでご確認ください。
今の住宅ローン金利はどうなっている?
まず、現状を押さえておきましょう。日本銀行は2024年3月のマイナス金利解除以降、段階的に政策金利を引き上げてきました。2026年6月には1.0%となり、9月にはさらに1.25%へ引き上げる見通しと報じられています。実現すれば約31年ぶりの水準です。
この動きは住宅ローンの金利にも表れています。
- 全期間固定型(フラット35):2026年9月の最低金利は年3.46%(返済期間21年以上35年以下、融資率9割以下)で、8月の3.29%から1か月で0.17%上がりました。現行制度で最も高い水準です。
- 変動型:ネット銀行で年1.3〜1.5%台が目安となっており、こちらも引き上げる金融機関が出ています。
数年前の「変動0.4%台、フラット35が1%台」という感覚のままだと、返済計画が実態と合いません。まずは今の金利水準を前提に考えることが出発点になります。
チェックポイント1:金利タイプは「安さ」だけで選ばない
住宅ローンの金利タイプは、大きく3つに分かれます。
| 金利タイプ | 特徴 | 向いている方 |
|---|---|---|
| 変動型 | 金利は低めだが、半年ごとに見直される | 収入に余裕があり、金利が上がっても対応できる方 |
| 固定期間選択型 | 10年など一定期間だけ金利が固定される | 期間終了後の返済増に備えられる方 |
| 全期間固定型 | 完済まで金利が変わらない | 返済額を確定させて計画を立てたい方 |
変動型が低いのは、金利が上がるリスクを借りる側が負っているからです。低金利の裏側にはリスクがあるという構造は、金利が上がる局面ではより強く意識しておく必要があります。
一方で、全期間固定型は金利が高い代わりに、35年間の返済額が今日決まります。物価や金利が動いても返済額が変わらない安心感には、相応の価値があります。
どちらが正解ということはありません。借入額、月々の返済可能額、収入の安定性、完済予定年齢によって、適した選択は変わります。
チェックポイント2:変動型を選ぶなら「5年ルール」を理解しておく
変動型には、多くの金融機関で次のしくみが設けられています。
- 5年ルール:金利が上がっても、5年間は毎月の返済額が変わらない
- 125%ルール:返済額が見直されるときも、それまでの1.25倍までしか上がらない
一見すると借りる側に有利ですが、返済額が据え置かれている間も利息は発生しています。金利が上がると、返済額のうち利息の割合が増え、元金が思うように減りません。場合によっては、返済額を利息が上回る「未払利息」が発生することもあります。
返済額がすぐ変わらないことと、負担が増えないことは別です。変動型を選ぶ場合は、金利が1%、2%上がったときの返済額を試算し、それでも家計が回るかを確認しておきましょう。
チェックポイント3:金利以外のコストを合計で比べる
住宅ローンには、金利のほかにも費用がかかります。
- 事務手数料:借入額の2.2%程度とする金融機関が多く、3,000万円なら約66万円です
- 保証料:一括前払いか、金利に上乗せする方式があります
- 団体信用生命保険(団信):金利に含まれることが多いものの、がん保障などを付けると金利が上乗せされます
- 繰上返済手数料:無料の金融機関もあれば、手数料がかかるところもあります
「A銀行のほうが金利は0.05%低いが、手数料が数十万円高い」ということもあります。金利だけを並べて比べるのではなく、諸費用を含めた総支払額で比較するのが確実です。
チェックポイント4:住宅ローン控除を前提に資金計画を立てる
住宅ローン控除は、年末のローン残高の0.7%が所得税や住民税から差し引かれる制度です。2026年(令和8年)入居分から制度が2030年まで5年延長され、内容も見直されました。
- 新築の長期優良住宅・低炭素住宅の借入限度額は4,500万円、子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円です
- 中古住宅(省エネ基準適合以上)の控除期間が、10年から13年に延ばされました
- 床面積の要件が50㎡以上から40㎡以上に緩和されました(所得1,000万円超の方や上乗せ措置を使う場合は50㎡以上のままです)
子育て世帯は19歳未満の扶養親族がいる世帯、若者夫婦世帯は夫婦のどちらかが40歳未満の世帯を指します。新築の場合、省エネ基準に適合していないと控除の対象外になる点にも注意が必要です。
金利が上がっている局面では、こうした制度を使えるかどうかが総負担に効いてきます。物件を決める段階から確認しておきましょう。
チェックポイント5:長く付き合う相手として見る
住宅ローンは、20年、30年と付き合っていくものです。日々の使い勝手も見ておきたいところです。
- ATMや振込の手数料優遇があるか
- 繰上返済がネットから無料でできるか
- 返済予定表や残高がアプリで確認できるか
- 相談したいときに窓口があるか
ネット銀行は金利や手数料の面で有利なことが多い一方、審査や手続きは自分で進める必要があります。地元の銀行や信用金庫は、対面で相談しながら進められる安心感があります。高崎市内にも、群馬銀行をはじめとする地域の金融機関の店舗があります。
不動産会社が金融機関と提携している「提携ローン」を使えば、手続きがスムーズに進み、金利が優遇される場合もあります。
住まい探しと住宅ローンはセットで考える
金利が上がる局面では、「いくら借りられるか」より「いくらなら無理なく返せるか」から考えることが大切です。借入可能額いっぱいまで借りると、金利が上がったときに家計が苦しくなります。
東宝コーポレーションでは、高崎市の物件のご紹介とあわせて、資金計画や金融機関選びのご相談も承っています。「今の家を売って住み替えたい」「予算に合う物件を知りたい」など、お気軽にご相談ください。
