
- 不動産の共有名義とは、一つの不動産を複数人で所有している状態のこと
- 共有名義の不動産全体を売却するには、共有者全員の合意が必要
- 連絡が取れない共有者がいる場合も、2023年の法改正で売却の道が開かれた
共有名義の不動産を売却したい場合、単独名義のように一人の判断で手続きを進めることはできません。通常の売却活動に入る前にいくつかの段階を踏む必要があるため、ポイントを押さえて理解を深めておきましょう。
近年は相続をきっかけに不動産が共有名義になり、「いざ売ろうとしたら手続きが進まない」というご相談が高崎市でも増えています。そこで今回は、不動産の共有名義とは何か、売却する方法や注意点、そして2023年の法改正で新しくできた制度について解説します。
群馬県高崎市で不動産売却をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
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不動産の共有名義とは?売却前に押さえておくべきポイント
そもそも共有名義とはどういう状態なのか、なぜ一人の判断で売却できないのかをご説明します。
共有名義とは
「共有」とは、二人以上の方が同一の物を同時に所有している状態のことです。不動産の共有名義とは、一つの不動産を複数人の名義で登記して所有している状態を指します。
共有名義になる主なケースは次のとおりです。
- 夫婦で出資して(ペアローンなどで)マイホームを購入した
- 親子で出資して二世帯住宅を建てた
- 相続が発生し、親が所有していた不動産を兄弟姉妹で共有することになった
共有名義の場合、それぞれに「持分(もちぶん)」があり、その割合で登記します。夫婦や親子で出資した場合は出資額の割合に応じて、相続の場合は法定相続分(民法で定められた相続割合)で登記するのが基本です。そして、持分を持つ名義人を「共有持分権者」といい、割合に関係なく不動産の所有者としての権利を持ちます。
ただし、共有者が単独でできることと、できないことがあります。
共有者が「単独で・過半数で・全員で」できること
2023年4月の民法改正で、このルールが一部わかりやすく整理されました。現在の区分は次のとおりです。
単独でできること(保存行為・使用)
不動産の修繕や、不法占拠者を追い出すといった「維持」のための行為(保存行為)と、その不動産を使うこと(使用)は、一人でできます。
持分の過半数の同意でできること(管理行為)
短期間の賃貸や、価値を高めるためのリフォームなどは、持分の過半数の同意で可能です。改正で、賃貸できる期間の目安(建物は3年以内など)も明確化されました。
共有者全員の同意が必要なこと(変更・処分行為)
そして、不動産の売却や長期の賃貸借契約といった、権利関係に大きな影響を与える行為(変更・処分)には、共有者全員の同意が必要です。
つまり、共有名義の不動産「全体」を売却するには、まず共有者全員の合意を得なければならない——これが最も重要なポイントです。なお、ご自身の「持分だけ」であれば単独で売却することも可能です(詳しくは次章)。
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共有名義の不動産を売却する5つの方法
共有名義の不動産を売却する場合、主に次の5つの方法があります。
- 共有者全員の合意を得て、不動産全体を売却する
- ほかの共有者に自分の持分を売却する
- 自分の持分だけを第三者に売却する
- 土地を分筆してから売却する
- リースバックを利用する

- 共有者全員の合意を得て売却する
全員が合意すれば、不動産全体を売却できます。現金化すれば持分割合に応じてきれいに分けられるため、トラブルになりにくい方法です。ただし、全員の関係が良好で、売却に反対する人がいないことが前提になります。一人でも反対すると、話をまとめるのに時間がかかります。 - ほかの共有者に売却する
共有者の間で持分を売買する方法です。たとえば「自分は手放したいが、別の共有者がその家に住み続けたい」というケースで有効です。 - 自分の持分だけを第三者に売却する
不動産全体ではなく、自分の持分のみを単独で売ることは可能です。ただし、買い手は持分だけを持っても自由に使えないため、買い手が限られ、価格も低くなりがちです。あまり現実的でないケースが多いものの、「どうしても自分だけ早く手放したい」という場合の選択肢にはなります。 - 分筆してから売却する
対象が土地の場合、一つの土地を登記上で複数に分ける「分筆」をおこなってから売る方法です。分筆した土地はそれぞれ単独名義にできるため、自由に売却できます。ただし測量や登記の費用・時間がかかり、土地の形状によっては分筆できないこともあります。 - リースバックを利用する
売却に前向きでない共有者がいて、かつ「住み続けたい」という事情がある場合は、リースバックも選択肢です。リースバックとは、不動産を売却して現金化したあと、賃借人として家賃を払いながら同じ家に住み続けられるサービスです。
どの方法が最適かは、共有者との関係性や不動産の状態によって変わります。スムーズに進めるには専門知識を持つ不動産会社のサポートが欠かせません。まずは不動産会社に相談することから始めるのがおすすめです。弊社では査定・売却のご相談を無料で承っております。
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【2023年法改正】共有者と連絡が取れない場合はどうする?
「売りたいのに、共有者の一人と連絡が取れない」——相続で共有名義になった不動産では、これが大きな壁でした。改正前は、所在不明の共有者がいると全員の同意が得られず、売却も活用もできずに塩漬けになるケースが多発していました。
そこで2023年4月の民法改正により、裁判所の手続きを通じて解決できる新しい制度が設けられました。代表的なものが次の2つです。
持分取得の裁判:裁判所の決定を得て、所在不明の共有者の持分を、他の共有者が取得できる制度です。
持分譲渡権限付与の裁判:裁判所の決定を得て、所在不明の共有者の持分も含めた不動産全体を、第三者に売却できる制度です。
これにより、連絡が取れない共有者がいても、売却への道が開かれました。ただし、相続で生じた共有の場合は相続開始から10年の経過が必要など要件があり、手続きには裁判所への申立てや公告が必要です。専門的な対応が必要になるため、こうしたケースこそ早めに不動産会社や専門家へご相談ください。
共有名義の不動産を売却する際の3つの注意点
最後に、トラブルを防ぐために知っておきたい注意点をお伝えします。
注意点① 共有者を正確に把握しておく
売却には共有者全員の合意が必要ですが、「誰が共有者なのか全員把握できていない」というケースは少なくありません。とくに相続が重なると、共有者がねずみ算式に増えていることもあります。まずは法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)を取得し、共有者を正確に確認しましょう。これを怠ると、後から「聞いていない」というトラブルに発展しかねません。
注意点② 売却価格の最低ラインを決めておく
不動産会社や買主とのやり取りは、共有者の代表者がおこなうのが一般的です。しかし、買主からの値下げ交渉に対して他の共有者が納得せず、売却が止まってしまうことがあります。「いくら以上なら売る」という最低ラインや条件を、あらかじめ共有者間で決めておきましょう。
注意点③ 費用の負担割合を決めておく
売却には仲介手数料や測量費などさまざまな費用がかかります。これらは持分割合に応じて負担するのが合理的です。誰かが立て替えた場合の精算方法も含め、事前にルールを明確にしておくと安心です。
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よくあるご質問
- 共有者の一人が売却に反対しています。売る方法はありますか?
-
全体の売却はできませんが、ご自身の持分だけを売却する方法や、話し合いでの解決を目指す方法があります。状況を伺ったうえで最適な進め方をご提案します。
- 遠方に住む兄弟と共有していますが、相談できますか?
-
はい。共有者が遠方にいる場合の進め方もサポートします。まずは現状をお聞かせください。
- 相続した家が共有名義のまま、登記もされていません。どうすれば?
-
まずは相続登記を済ませ、共有者を確定させる必要があります。2024年から相続登記は義務化されています。登記の整理から売却まで、流れに沿ってご案内します。
まとめ|共有名義の不動産売却は東宝コーポレーションへ
共有名義の不動産売却は、通常の売却より複雑で、慎重に進めないとトラブルに発展しかねません。どの方法で売るのかを共有者間でしっかり話し合い、全員が納得する形で進めることが大切です。2023年の法改正で選択肢は広がりましたが、その分、専門的な判断も求められます。
株式会社東宝コーポレーションは、群馬県高崎市で不動産売却のサポートをおこなっております。共有名義の不動産についても経験豊富なスタッフがご相談に応じますので、売却をご検討の際はぜひお気軽にお問い合わせください。
※本記事の制度情報は2026年6月時点のものです。実際の手続きや適用は、最新の情報や専門家の判断をご確認ください。

